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(連載小説)婆ちゃんの贈り物 第6話

「次は私から聞きたいんだけど、お前の学校に他に上玉はいないかい?あたしのお眼鏡にかなう女がいたら『コンパニオン』に採用するよ。なんだったらそいつらにもお前の相手をさせてやるよ、どうだい?」
俺の脳裏に二人の女教師の顔が浮かぶ。
俺は祖母に詳しく語る。
「ふむふむ、英語教師の華立陽菜乃(はなたて ひなの)に擁護教諭の古閑優奈(こが ゆうな)ね」
婆ちゃんは熱心にメモをとる。
「おい、希美を連れてきな」
スタッフに連れられて希美先生が戻ってくる。
「希美、同僚の華立陽菜乃と古閑優奈とは同期で仲が良いんだってね?二人の写真はあるかい?」
「はい」
希美先生は荷物の中からスマホを取り出すと操作して、婆ちゃんに差し出す。
「ほう、良いじゃないか。じゃあ命令だよ。その二人をここに連れてくるんだ、できるね?」
「はい、お任せください。二人を必ず連れてきます」
「よし、ではお前はこの店を出ると本来の希美に戻って『今日も占ってもらって気分が良くなった。また来よう』と思って帰るんだ。そして明日、放課後になったら『コンパニオン』になって私の命令を実行するんだ、わかったね?」
「はい、分かりました。明日の放課後、私は『コンパニオン』になって命令を実行します」
「よし、もう帰っていいよ」
「はい、失礼します」
希美先生は丁寧にお辞儀すると荷物を持って店を出て行った。
「さて、種は仕込んだ。あとは明日だね」
婆ちゃんは楽しそうに呟いた。

俺は気になったことがあって、店を出て希美先生を追う。
すぐに追いついて声を掛ける。
「先生!」
「あら、成松君。用事は終わったの?」
「ええ、まあ」
「あなたのお婆様って本当に凄いわね。言ってることはほとんど的中してるし、アドバイスも的確で凄く気持ちが楽になるの」
「へ、へぇ~」
「だから私、また来ようと思うの」
「…親しい先生とか誘ったりしないんですか?」
「そうねぇ、陽菜乃…華立先生は占い好きそうだけど、優奈…古閑先生とかはあんまりそんなの信じなさそうだから誘っても難しいかな」
「…そうなんですか」
「それよりももう遅いから、君も気を付けて帰るのよ。じゃあまた明日学校でね」
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